1580年代頃に興り、茶人から愛される茶陶として発展した唐津焼。
素朴で力強い「用の美」のうつわとして称えられ、今も市内約70の窯元で作り続けられています。
今回は、唐津市街中心部で触れられる唐津焼をご紹介。
窯元の直売所や唐津焼のギャラリーや販売店、唐津焼を実際に使うことができる飲食店を歩いて回ります。
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- 安政年間に初代が開窯し、唐津藩の御用窯として認められた歴史ある窯元。JR唐津駅前のシンボルとなっている「唐津曳山像 赤獅子」は中野陶痴窯によるものです。販売所では、五代 中野陶痴、三代 中野霓林、五代陶痴の次男・中野政之の作品を展示・販売。緻密な技を施した細工物と呼ばれる置物や、お茶道具、普段使いの器などが並んでいます。
- 中野陶痴窯
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- 住所
- 佐賀県唐津市町田5-9-2
- 電話番号
- 0955-73-8881
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- 時間
- 8:00~18:30
- 休み
- 年末年始
- 徒歩2分
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- 唐津初の女性窯主となった「あや窯」のギャラリーはお茶盌窯通り沿いに位置しています。教師として働く傍ら、陶芸の道を志した中里文子さんと、人間国宝・中里無庵の甥にあたる夫・紀元さん2人の作品を展示・販売。古唐津の研究家でもある紀元さんが解説を施した「古唐津ミニミニ資料館」では、古唐津の歴史を学ぶこともできます。
- あや窯展示場
「淡如庵」 -
- 住所
- 唐津市町田5-7-7
- 電話番号
- 0955-72-5709
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- 時間
- 10:00~17:00
- 休み
- お盆、年末年始
- 徒歩1分
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- 旧唐津藩の御用窯を務めた中里家直系の窯元です。鯉が泳ぐ庭園を備えた陳列館では中里逢庵(13代太郎右衛門)と14代中里太郎右衛門の作品を展示。独自の芸術性を追求した13代、自然な大らかさをもつ14代とそれぞれの作風を間近で堪能できます。また、普段使いに最適な中里太郎右衛門窯(職人作陶)商品の展示・販売も行っています。
- 中里太郎右衛門陶房
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- 住所
- 唐津市町田3-6-29
- 電話番号
- 0955-72-8171
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- 時間
- 9:00~17:30
- 休み
- 水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
- 徒歩2分
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- 1734年から唐津藩の御用窯として将軍家などへの献上品を焼くのに用いられた窯です。この窯で焼かれたものは“献上唐津”と呼ばれ、抹茶碗や水指、花生などの茶陶や茶碗、大皿などあらゆるものが作られました。明治維新後、大正13(1924)年まで使用されていたものを保存。状態はよく、全長約27.5mの連房式登窯のほぼ全体を見ることができます。
- 御茶盌窯跡
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- 住所
- 唐津市町田5(中里太郎右衛門陶房敷地内)
- 時間
- 見学自由
- 徒歩8分
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- 1971年に開窯し、家族4人で営む「大杉皿屋窯」。北波多大杉の窯で、窯主の大橋裕さんと2人の娘さんが作陶し、呉服町の店舗で裕さんの妻・敏子さんが作品を販売しています。普段使いの食器から茶道具など作品は多岐にわたり、特に裕さんが伸びやかな絵付けを施した「絵唐津」が人気。予約をすれば店頭で絵付け体験(1,300円~、送料別途)をすることも可能です。
- 大杉皿屋窯
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- 住所
- 唐津市呉服町1854-1
- 電話番号
- 0955-73-5249
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- 時間
- 10:00~20:00
- 休み
- 年末年始
- 徒歩2分
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- 1976年創業。「肥前の三右衛門」と呼ばれる唐津の中里太郎右衛門、有田の酒井田柿右衛門、今泉今右衛門を中心に、陶芸作品や彫刻などを取り扱うお店です。特に唐津焼は地元ならではの品ぞろえ。中里隆や十四代中里太郎右衛門といった重鎮から、矢野直人や竹花正弘といった若手の人気作家まで、店主の眼でセレクトした作品を展示しています。2階のギャラリーでは、常設展示だけでなく、個展の開催も行っています。
- 美術陶磁器の店
一番館 -
- 住所
- 唐津市呉服町1807
- 電話番号
- 0955-73-0007
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- 時間
- 10:00~18:00
- 休み
- 1/1
- 徒歩2分
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- 唐津に伝わる松浦佐用姫伝説にちなんで作られた可憐な干菓子「さよ姫」で知られる老舗和菓子店。伝統的な和菓子にとどまらず、創作和菓子や季節のお菓子なども店頭に並びます。抹茶と上生菓子のセット(300円)でひと息つくことも可能。抹茶碗は中野陶痴窯のものが中心です。JR唐津駅構内にある「茶亭 開花堂」では喫茶メニューのほか、軽食もいただけます。
- 開花堂
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- 住所
- 唐津市本町1889-2
- 電話番号
- 0955-72-5750
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- 住所
- 9:00~18:00
- 時間
- 不定休